「S-21」トゥール・スレン収容所 ~カンボジア プノンペン
カンボジアの首都プノンペン。
中心部から程近い何の変哲もない住宅街に「トゥール・スレン博物館」はある。
1975年から1979年にかけてこの国を支配したポル・ポト率いるカンボジア
共産党(クメール・ルージュ)が「政治犯」の収容のためにリセ(高校)を
転用した収容所(S-21)が当時のまま残る。
毛沢東思想を信奉し、原始共産社会を理想とする極端な政策(都市住民の農村
への強制移住、通貨の廃止、私財の没収など)をとり国民を「旧住民」と「新住民」
に区分。反革命分子と目された「新住民」は些細な理由(外国語が話せる、眼鏡
をかけている、色が白いなど)から粛清の対象となった。
カンボジア全土につくられた収容所のひとつであるこのS-21でも老人、女性、
子供を含む2万人が処刑されたという(全国の犠牲者は諸説あるが最低でも
100万人というのが定説)。
写真の拷問部屋のほか、二畳足らずに区切られた独房、様々な拷問器具、収容者
たちのおびただしい数の顔写真など当時の狂気がよみがえる。
中国の文化大革命、スターリンの大粛清、連合赤軍、北朝鮮、、、共産主義の
本質だろう。
入場料 2米ドル
Phnom Penh, Cambodia
撮影日 2009/8/25
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by gogoasia | 2009-11-14 23:00 | Cambodia